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真核細胞

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核細胞の模式図。1.核小体 2.細胞核 3.リボソーム 4.小嚢 5.粗面小胞体 6.ゴルジ体 7.細胞骨格 8.滑面小胞体 9.ミトコンドリア 10.液胞 11.細胞質基質 12.リソソーム 13.中心体

真核生物の細胞は一般的に原核生物の細胞よりも大きく、場合によっては1000倍以上の体積を持つこともある。細胞内にはさまざまな細胞小器官がある。細胞核は必要な物質のみ透過する穴の開いた二重の膜で覆われており、核液と遺伝情報を保持する DNA を含んでいる。細胞のその他の部分は細胞質と呼ばれ、細胞骨格によって支えられている。

核の周囲を板状とチューブ状の小胞体が取り巻いている。チューブ状の物は滑面小胞体、板状の物は粗面小胞体と呼ばれており、粗面小胞体にはいくつものリボソームが張り付き、細胞内での物質の生成、伝達が原核生物と同程度に潤滑させる器官である。リボソーム内で合成されたタンパク質が小胞体に渡され、小胞に入れられて細胞全体に分配される。ほとんどの真核生物では小胞はゴルジ体に蓄積される。小胞には様々な種類があり、これらの動きを合わせ細胞内組織が構成される。  

細胞分裂(さいぼうぶんれつ)とは、1つの細胞2個以上の娘細胞に分かれる生命現象。核分裂とそれに引き続く細胞質分裂に分けてそれぞれ研究が進む。単細胞生物では細胞分裂が個体の増殖となる。多細胞生物では、受精卵以後の発生に伴う細胞分裂によって細胞数が増える。それらは厳密な制御機構に裏打ちされており、その異常はたとえばガン化を引き起こす。ウィルヒョウは「細胞は細胞から生ず」と言ったと伝えられているが、これこそが細胞分裂を指している。

ミトコンドリア

私たちがまだ単細胞生物だった頃、アメーバ状の細胞に小さな運動の活発な細胞がもぐりこみ、共生を始めたのがキッカケだといわれています。共生するうちに、相互に依存する物質の合成などの職務分担や、共通する物質の場合の役割分担が進み、特定のDNAが残った、という説が有力です。ちなみに、このような形の細胞の共生は現在の原生動物などの一部でも観察される現象ですし、細菌同士の間ではDNAの交換による形質の異種移動が実際に起こる事が知られています。ミトコンドリアDNAは卵子の細胞質の中に存在しています。精子の中にもミトコンドリアDNAはあるのですが、ごく微量のため子には受け継がれないと考えられています。

ミトコンドリアのDNAは母親のmtDNAを引き継ぐ(同種交配の場合卵子に入った精子のミトコンドリアが選択的に排除されてしまうから)ことを根拠に、現生人類の起源の地が探られた。世界中に分布するヒトからmtDNAを調べて現在の分布地図から現生人類の起源とその移動について推察する作業から、大昔のアフリカのある女性が今の人類の全てのミトコンドリアについての「母親」であるとの仮説が発表された。ミトコンドリアのDNAは母親のmtDNAを引き継ぐ(同種交配の場合卵子に入った精子のミトコンドリアが選択的に排除されてしまうから)ことを根拠に、現生人類の起源の地が探られた。世界中に分布するヒトからmtDNAを調べて現在の分布地図から現生人類の起源とその移動について推察する作業から、大昔のアフリカのある女性が今の人類の全てのミトコンドリアについての「母親」であるとの仮説が発表された。

 

その他にも多くの器官が存在している。原核細胞と異なり、真核細胞の中には異化作用と酸素の消費に関係するミトコンドリアがある。植物や藻の系列では細胞内に光合成を行う葉緑体も含まれている。葉緑体を内部に持つ原核生物も存在しているが、それぞれ別々に細胞内に取り込まれたと考えられている(細胞内共生説)。真核生物の多くは細胞表面に鞭毛繊毛があり、移動に使用したり、あるいは受容器官の働きをしている物もある。

ミトコンドリアの主たる機能は※ATP産生はであって、これに関わる多くのタンパク質が内膜やマトリックスに存在している。細胞質には解糖系があり、グルコースを代謝することでピルビン酸NADHを生じる。もし酸素が十分に存在しない場合には解糖系の産物は嫌気呼吸により代謝される。しかしミトコンドリアで酸素を用いてこれらを酸化する好気呼吸を行うことで、嫌気呼吸と比べてはるかに効率よくATPを得ることができる。嫌気性分解では1分子のグルコースから2分子のATPしか得られなかったのが、ミトコンドリアによる好気性分解によって、1分子のグルコースから38分子のATPが合成できるようになった[7]

ピルビン酸だけでなく、脂肪酸を利用することもできる。植物のミトコンドリアは酸素がなくとも亜硝酸を利用してある程度のATP産生が可能である[8]

※アデノシン三リン酸(アデノシンさんリンさん、adenosine triphosphate)とは、アデノシンリボース(=糖)に3分子の燐酸が付き、2個の高エネルギー燐酸結合をもつ化合物のこと[1]IUPACとしては「アデノシン 5'-三リン酸」。一般的には、「adenosine triphosphate」の下線部のアルファベットをとり、短縮形で「ATPエー・ティー・ピー)」と呼ばれている。

ATPは生体内に広く分布し、燐酸 1分子が離れたり結合したりすることで、エネルギーの放出・貯蔵、あるいは物質の代謝合成の重要な役目を果たしている[1]ヌクレオチドである。すべての真核生物がこれを直接利用している。生物体内の存在量や物質代謝におけるその重要性から「生体のエネルギー通貨」と形容されている。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/thumb/8/87/Apoptosis_scheme.png/300px-Apoptosis_scheme.pngアポトーシス ( 細胞死)

カスパーゼカスケードとアポトーシス

DNA損傷などのストレスは、アポトーシス誘導分子p53やアポトーシスを調節するBcl-2ファミリータンパク質を介して、ミトコンドリアの膜電位を変化させ、その結果、ミトコンドリアからシトクロムcが漏出し、アポトーシスへとつながる[20]。シトクロムcは、細胞質に存在するApaf-1カスパーゼ-9と結合して、アポトソーム(apoptosome)と呼ばれる集合体を形成する。これによって活性化されたカスパーゼ-9が、下流のエフェクターを活性化していく。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%82%A2